ヘルスケア産業支援室 SUSCARE®では、毛髪を評価する装置を複数備えております。複数の装置を用いて、毛髪のダメージや補修効果などを多面的に総合評価することが可能です。ここでは、毛髪測定に特化した装置2つと、そのほかにも毛髪評価が可能な装置をご紹介します。
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単毛髪力学試験機(外部リンク)では、毛髪1本1本の外径と、毛髪を引っ張った際にかかる応力を自動測定します(図1a)。
この試験機では破断強度、弾性、応力緩和などのパラメータの算出を自動で行うことができ、毛髪を破断するまで引っ張ると、応力-延伸曲線で示される特徴的な3つの領域をもつカーブを認めます(図1b)。
毛髪の含水量やダメージは各パラメータ値に影響を与えるため、本測定で毛髪のダメージ度合いやヘアケア製品の補修効果の評価が可能です(図1c)。
図1 (a)引っ張り時の様子 (b)応力-延伸曲線 (c)各種毛髪を測定した結果
毛髪多目的試験機(外部リンク)では、毛束のクシ通り、毛束表面のなめらかさ(摩擦)を測定することができます。毛束を用いた測定のため、実際に毛髪を触ったときに近い状態の力学特性を定量評価することができます。
・クシ通り
毛束に上から下へクシを通し、クシにかかった全体の仕事量(mJ)やクシを通す間で最も強くかかった力(gf)などが算出されます(図2a)。
・摩擦
毛束の根元から毛先方向、毛先から根元方向に往復して接触子を滑らせます。摩擦係数、接触子の移動にかかった仕事量(J)などが算出されます(図2b)。
図2 (a)クシ通り測定画面 (b)摩擦測定画面
(グラフ緑線は健常毛、グラフ青線はブリーチ処理毛)
ほかにも、毛髪評価に適した機器を紹介します。
対象物に電子線を照射し、対象物から放出された電子を検出して画像化する顕微鏡です。キューティクルやメデュラの状態観察に適しています(図3a)。
観察領域に存在する目的成分をイオン化させて質量分析することにより、目的成分がどこにどのくらい存在するかを可視化できる機器です。質量分析結果と顕微鏡画像を重ね合わせることで、目的成分の毛髪への浸透性を視覚的に評価することが可能です(図3b)。 ※測定に適さない物質もございます
対象物にX線を照射し、発生した散乱X線を測定することにより物質の構造情報を得る装置です。毛髪内部の微細構造を解析し、毛髪内部のダメージおよび補修評価も可能です。
図3 (a)毛髪表面の画像(500倍) (b)毛髪へのαトコフェロール浸透
SUSCARE®(外部リンク)のウェブサイトにて、ほかにも毛髪評価に活用できる機器や実際の測定事例を掲載しております。ぜひご覧ください。
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